ある日、ふと感じた「字がうまく書けない」「歩くとふらつく」という違和感。そんな小さな変化が、やがて深刻な病の兆候だったことを佐藤寿子さんは後に知ることとなります。診断されたのは、平衡感覚を司る小脳が徐々に委縮していく脊髄小脳変性症。この病気には現在、根治療法が存在しません。進行を遅らせる薬はあるものの、やがて車いす生活になる可能性が高いと告げられました。未来への不安から夫に離婚を切り出した佐藤さんですが、返ってきたのは意外な言葉でした。進行が緩やかなものの、少しずつ変わっていく日常。見えない不安と向き合いながら、佐藤さんはどう生きる道を選んだのでしょうか。
※本記事は、個人の感想・体験に基づいた内容となっています。2022年5月取材。
