生成AI(人工知能)に「Let's think step by step(一歩一歩考えてみよう)」と指示すると、複雑な問題の正答率が上がる。この奇妙な発見を記した論文は世界の研究者を驚かせ、引用回数は4000回を超えた。執筆したのは、東京大学の小島武特任助教。文系のバックグラウンドを持ち、民間企業での勤務を経てAI研究の道に進んだ異色の研究者だ。
アカデミアにおけるAI研究の最前線に身を置く小島さんに、米国の巨大IT企業がAIの研究開発を席巻する今、どのようなテーマに日本の将来性や活路を見いだしているのか聞いた。