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SNSにおけるコミュニケーショントラブル、最も多いのは若年層の男性

アットダイム 1 週 前
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SNSは諸刃の剣だ。気軽に情報を発信できて、見知らぬ人とも繋がれる反面、不用意な発言で他者を傷つけ、思わぬ第三者から批判の的とされることも珍しくない。

こうしたSNS利用に際してのコミュニケーショントラブルは、どのような人が起こしやすいのだろうか?

NTTドコモの企業内研究所であるモバイル社会研究所はこのほど、全国の15~59歳の男女3,936名を対象に「SNS利用におけるコミュニケーショントラブル」に関する実態調査を実施し、その結果を発表した。

1. SNSでのコミュニケーショントラブルは若年層・男性のほうが経験した割合が高い

15~59歳のSNS利用者を対象に、SNSでのコミュニケーショントラブル(「自分の発言で他人を傷つけた」「複数人から批判的な書き込みをされた」「言い合いになった」の3点)を経験したと感じる割合を調査した(図1)。

その結果、SNS利用者全体のうち各トラブルを経験したと回答したのはそれぞれ4~7%程度となった。男女別では、それぞれ男性のほうが経験した割合が高く、「言い合いになった」経験は4ポイント程度の差がみられた。

性年代別では、若年層・男性のほうが経験した割合が高い傾向がみられ、15~24歳男性では、「言い合いになった」「複数人から批判的な書き込みをされた」の割合がそれぞれ1割を超えており、他に比べて経験した割合が高いことがわかった。

また、自分の周りでこうしたトラブルを経験した人がいるかどうかを調査したところ(図2)、全体的に自身が経験した割合より高い値となった。性年代別の傾向は、自身が経験した割合と同様に、若年層・男性のほうが高い割合となった。特に、15~24歳男性のうち、周りで「言い合いになった」人がいる割合は2割弱となっており、他に比べて高いことが明らかとなった。

図1. 自身がSNSでコミュニケーショントラブルを経験した割合[%]
(性年代別、複数回答)
[調査対象:全国・15~59歳のSNS利用者・n=3936]

図2. 自身の周りの人がSNSのコミュニケーショントラブルを経験した割合[%]
(性年代別、複数回答)
[調査対象:全国・15~59歳のSNS利用者・n=3936]

2. スマホを長時間利用するほうがSNSでのコミュニケーショントラブル割合が高い傾向

スマホの利用時間の違いによってSNSでのコミュニケーショントラブルの割合に違いがあるかを調査した。15-24歳、25-39歳、40-59歳の各年代において、1日のスマホの利用時間別に長時間群と短時間群に分類し分析した。

その結果、ほとんどの年代・トラブルにおいて、スマホの利用時間が長いほうがトラブル経験の割合が高いことが明らかとなった。トラブルのうち、「言い合いになった」に着目すると、15-24歳では4ポイント、40-59歳では3ポイント以上の差があり、年代によらずスマホを長時間利用しているほうがSNSで「言い合いになった」経験の割合が高くなる傾向がみられた。

図3. 自身がSNSでコミュニケーショントラブルを経験した割合[%](スマホ利用時間別、複数回答)
[調査対象:全国・15~59歳・SNS利用者・n=3936]

※各年代におけるスマホ利用の長時間群、短時間群の区分は以下の通り
15-24歳:長時間群=1日6時間以上、短時間群=1日6時間未満
25-39歳:長時間群=1日4時間以上、短時間群=1日4時間未満
40-59歳:長時間群=1日2時間以上、短時間群=1日2時間未満

3. 友人との対面交流が多い人のほうがトラブル経験の割合が高い

友人との交流頻度の違いによってSNSでのコミュニケーショントラブルの割合に違いがあるかを調査した。15-24歳、25-39歳、40-59歳の各年代において、交流頻度が多い群と少ない群に分類し分析した。

外食や旅行といった対面交流頻度の頻度との関係を調査した結果(図4)、各年代・トラブルにおいて、友人との対面交流が多いほうがトラブル経験の割合が高いことが明らかとなった。友人との対面交流頻度が多いと、SNSの利用・発信なども多くなると考えられ、結果としてコミュニケーショントラブルが増えると考えられる。

次に、電話やLINE、メールなどの非対面交流の頻度との関係を調査した結果(図5)、若い年代では非対面交流が少ないほうがトラブルの割合が高い傾向がある一方で、年齢が上がると非対面交流が多いほうがトラブル経験の割合が高い傾向がみられた。年齢によって、友人とのデジタルな交流頻度とSNS上でのコミュニケーショントラブルの割合との関係が異なることが示唆される。

図4. 自身がSNSでコミュニケーショントラブルを経験した割合[%]
(友人との対面交流頻度別、複数回答)
[調査対象:全国・15~59歳・SNS利用者・n=3936]

※各年代における友人との対面交流の頻度の区分は以下の通り
15-24歳:交流多い=月に数回程度以上、交流少ない=月に1回程度以下
25-39歳:交流多い=月に1回程度以上、交流少ない=3か月に1回程度以下
40-59歳:交流多い=3か月に1回程度以上、交流少ない=半年に1回程度以下

図5. 自身がSNSでコミュニケーショントラブルを経験した割合[%]
(友人との非対面交流頻度別、複数回答)
[調査対象:全国・15~59歳・SNS利用者・n=3936]

※各年代における友人との非対面交流の頻度の区分は以下の通り
15-24歳:交流多い=1日1回程度以上、交流少ない=週に数回程度以下
25-39歳:交流多い=週に数回程度以上、交流少ない=月に数回程度以下
40-59歳:交流多い=週に数回程度以上、交流少ない=月に数回程度以下

<調査概要 ―「2024年 SNS利用者行動調査」―>
調査方法 Web
調査対象 全国・15~59歳男女
有効回答数 3,936
サンプリング QUOTA SAMPLING、性別・年齢(5歳刻み)・都道府県のセグメントで日本の人口分布に比例して割付しSNS利用率*を調査。調査結果からSNS利用者比率に比例して再割付を実施。
*本調査におけるSNS利用率とは、X、Instagram、Facebook、TikTokのいずれかを利用している人の割合
調査時期 2024年2月

出典:NTTドコモ モバイル社会研究所

構成/こじへい

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