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ベトナム初の地下鉄、ホーチミン市都市鉄道1号線が20年にわたる日本の支援により開業

アットダイム 3 週 前
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JICA(独立行政法人国際協力機構)によるベトナムでの円借款事業、「ホーチミン市都市鉄道建設事業(ベンタイン-スオイティエン間(1号線)」(以下、本事業)により整備されたホーチミン市都市鉄道1号線が2024年12月22日に開業した。

開業式典には、ホーチミン市グエン・ヴァン・ネン党委書記、ファン・バン・マイ人民委員長、グエン・ミン・ヴー外務筆頭次官、在ベトナム日本国大使館の伊藤直樹特命全権大使、JICA ベトナム事務所所長の菅野祐一、本事業に携わった企業関係者等が出席して、開業を祝福した。

その後一般開放され、プラットフォームには開業を喜ぶ多くの市民で賑わった。

都心部を通る2.5km(3駅分)はベトナム初の地下鉄として開業

ベトナム第一の商業都市であるホーチミン市は、経済発展や人口増加に伴い、年々深刻化する交通渋滞や大気汚染の問題を抱えている。

本事業は、同市において、市中心部のベンタイン駅から市北東部のスオイテイエンターミナル駅まで合計14駅、総延長19.7km の都市鉄道を整備するものだ。

ベンタイン駅の構内

これはホーチミン市初の都市鉄道であることに加え、多くの住宅や商業施設のある都心部を通る2.5km(3駅分)は地下を走り、ベトナム初の地下鉄でもある。

オペラハウス駅の構内

地下区間の駅は、駅ごとに周囲の街並みに合わせたデザインとなっている点も見どころのひとつだ。

工事は高い施工技術・監理技術を持つ日本企業がベトナムの事業者との合弁を組み、協働して行なわれた。

地下トンネル

■安全管理システムの構築にも日本の鉄道管理のノウハウが活かされている

鉄道システムには日本の標準規格が採用されており、安全装置を装備した日本の車両や信号システムが導入されている。駅には転落防止に役立つプラットフォームのスクリーンドアが導入され、バリアフリー(点字ブロックや掲示板・放送案内、車両内の車いす専用スペースなど)の工夫も盛り込まれている。

開業を迎えるにあたり、ホーチミン市都市鉄道運営会社(HURC1)は安全管理システムの構築や様々なシナリオを想定した訓練を行うなど、準備を進めてきた。

JICAはHURC1の設立から組織の能力強化の側面でも支援をしており、そこにも日本の鉄道管理のノウハウが活かされているという。

本事業により、地域住民が安全かつ快適に移動できるようになるとともに、ホーチミン都市圏の交通渋滞及び大気汚染の緩和、地域経済の発展に貢献することが期待される。

◎写真提供/ベンタイン駅:三井住友建設、オペラハウス駅および地下トンネル:清水建設・前田建設

関連情報
https://www.jica.go.jp/

構成/清水眞希

 

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