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「1on1」のミーティングで押さえるべきポイントは?実施方法や具体的な質問例を紹介

アットダイム 4 週 前
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1on1とは?

近年、多くの企業で導入が進んでいる1on1は、上司と部下の定期的な対話の場として注目を集めています。まずは1on1の基本的な定義や、他の面談との違いについて見ていきましょう。

■上司と部下が1対1で行うミーティング

1on1(ワンオンワン)とは、上司と部下が定期的に行う1対1のミーティングです。単なる業務報告の場ではなく、部下の成長を促すための対話として位置づけられています。

1on1が求められるようになったのは、リモートワークの普及などに伴い、上司と部下の間でコミュニケーションを取る場が減ったことが理由の一つに挙げられます。

また、働き方の多様化が進むにつれ、自分のキャリアに悩んだり不安を抱えたりするようになった人も少なくありません。1on1は、そのような個人的な問題にも向き合い、解決する場として活用されています。

■面談との違い

1on1と人事評価のための面談には、目的や進め方に大きな違いがあります。人事評価面談は、半期や四半期ごとに実施されるもので、目標達成度の確認や評価結果のフィードバックが主な目的です。

上司から部下への一方的なコミュニケーションになりがちで、昇進や昇給などの査定に直結します。一方、1on1は週1回や月1回など定期的に行われ、部下の成長支援や信頼関係の構築を重視するために実施される対話です。

上司が部下の悩みや課題を聞き、解決策を一緒に考えていきます。評価を目的としないため、部下は自分の考えや感情を率直に表現できる点がポイントです。

1on1を行う目的や効果

会社の先輩と後輩

(出典) pixta.jp

1on1には、主に三つの目的があります。具体的な目的や、得られる効果について詳しく見ていきましょう。

■上司と部下の信頼関係の構築

1on1は、上司と部下の信頼関係構築に非常に効果的です。上司と定期的に対話することで、部下は心理的安全性が醸成されやすくなります。上司に対する信頼感が生まれ、仕事やプライベートに関する悩みを打ち明けられるようになるでしょう。

また、上司も部下の考えや価値観を理解できるため、思い込みによるコミュニケーションギャップが起こりにくくなります。お互いに、安心感を持って仕事に取り組めるようになるでしょう。

■エンゲージメント向上による離職率の低下

部下のエンゲージメント向上や離職率の低下にも、1on1は大きな効果をもたらします。部下が自分の意見や考えを、上司に直接伝える機会を持てることで、組織への帰属意識が高まるためです。

1on1により、部下は業務上の課題からキャリアプランのほか、プライベートな悩みまでを上司と共有できます。上司が話をしっかり聞いてくれる場があれば、部下は『自分は認められている』という実感を得られるでしょう。

また、会社側にとっては従業員が抱える不安や不満を早期に発見し、解決する機会としても機能します。問題が大きくなる前に対処することが可能となり、離職リスクを低減できます。

■人材育成

1on1は、人材育成にも効果的です。上司は部下のスキルや知識の習得状況などを把握できるため、個々の成長に応じた具体的なアドバイスやサポートが可能になります。

部下にとっても、自身のキャリア目標やスキルアップの希望を率直に話すことで自己理解が深まり、目指すべき方向が明確になるでしょう。

さらに、上司が適切なフィードバックや改善案を提供すれば、部下は日々の業務の中で学びと成長を実感しやすくなります。一人一人の成長を支援することで、組織全体の生産性向上にも期待できるでしょう。

1on1を成功させるためのポイント

面談

(出典) pixta.jp

1on1を成功させるには、押さえるべきポイントがいくつかあります。部下との信頼関係を深め、より実りある対話を実現するための具体的なポイントを、三つ挙げて解説します。

■事前にしっかりと準備する

1on1を効果的に実施するためには、事前準備が大切です。準備せずに臨むと、単なる雑談で終わってしまったり、具体的な行動計画を立てられないまま時間切れになったりする可能性があります。

まずは、ミーティングで話したいテーマを決めます。このときテーマを決めるのは、上司ではなく、部下であることを覚えておきましょう。業務上の課題やキャリアプラン、プライベートな悩みなど、いくつかの例を提示しておくと、部下も考えやすくなります。

さらに、前回のミーティングでフィードバックをした場合は、それに対してどうアクションを起こしたかなどの結果を話せるように準備してもらうとよいでしょう。

■相手の話をよく聞く

ミーティング中は、部下の話をじっくりと聞く『傾聴』の姿勢が求められます。部下は上司の評価を意識して、本音を話すことに不安を感じやすいためです。

部下の話を途中で遮らず、最後まで聞くことを心掛けましょう。『相手の目を見る』『体を向ける』『うなずきながら聞く』の3点を意識することで、部下は尊重されていると感じ、安心して話せるようになります。

沈黙を恐れず、部下が考える時間を大切にすることも必要です。『どうしてそう考えたのか』といった背景を理解しようとする姿勢を示すことで、部下との信頼関係が深まります。

■適切なフィードバックをする

適切なフィードバックも、部下の成長を促す重要な要素です。効果的なフィードバックのポイントは次の通りです。

  • 観察に基づく事実を客観的かつ具体的に伝える
  • 個人の感情や主観を交えない
  • 指摘するだけで終わらせず、部下が納得できているか確認する

解決策を考える際は、上司が一方的に指示しないことも重要です。部下が主体的に考えることで、より効果的な行動変容が期待できます。

効果的な1on1の実践方法

コーチング

(出典) pixta.jp

1on1の効果的な実践方法についても確認しておきましょう。具体的な取り組み方を、三つのポイントに分けて紹介します。

■ミーティングの目的を明確にする

まず、ミーティングの目的を明確にしておきましょう。さらに、上司と部下の双方で、目的を共有しておくことも必要です。

目的を共有することで、部下は『自分の成長のために時間を使ってくれている』という安心感を得られ、心理的安全性が高まります。上司側もミーティングの重要性を認識でき、限られた時間を有効に活用できるでしょう。

もし、目的が決まらないときは、業務の進行状況や問題点について質問してみる方法もあります。ただし、あくまでも部下が主体となるように心掛けることが大切です。

■短時間でよいので定期的に実施する

1on1は短時間でもよいので、定期的に実施することに意味があります。効果的な頻度は、週に1回から月1回程度といわれています。1回当りの時間は、15~30分程度に設定するのが一般的です。

定期的なミーティングには、上司と部下の心理的な距離が縮まり、信頼関係を構築しやすいメリットがあります。部下が悩みを相談しやすくなり、問題の早期発見・解決につながるでしょう。

ただし、部下の人数が多いと、上司に時間的な負荷がかかります。その場合は、対象の社員を絞る、支援ツールを活用するなどの工夫も必要です。

■状況に応じた場所を選ぶ

ミーティング効果を高めるには、場所選びも重要です。状況に応じて、部下が安心して話せる場所を選びましょう。例えば、退職やハラスメントの相談のように周囲に聞かれたくない内容なら、会議室など会話が漏れる心配のない場所を選ぶ必要があります。

一方、キャリアプランや新しいアイデアについて話し合う場合は、カフェやラウンジなどのオープンな空間も効果的です。開放的な雰囲気は、部下をリラックスさせて、より自由な発想や率直な意見を引き出せるでしょう。

重要なのは、部下が心を開きやすい環境を整えることです。毎回同じ場所にこだわる必要はありません。話題や部下の性格に応じて場所を選ぶと、ミーティングにも良い影響を及ぼします。

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