見込みも立てにくい難しいプロジェクトを始めると、開発現場が迷走し、いつまで経ってもシステムが完成しないということがままある。完成したとしても、当初の見込みを大きく下回る性能しか出せないということもあるだろう。システムを無理矢理完成させて、運用を始めても、大事故を起こして顧客に大損害を与えてしまう可能性が高い。しかし、ソフトウェアエンジニアとしてのキャリアを歩む限り、いつかはこのような難しいプロジェクトを手掛けなければならないときが来るものだ。このセッションでは、LINEヤフー株式会社の坂本大将氏が、社内で使用している時系列データベースのバックエンドストレージをオブジェクトストレージに切り替えた経験から、技術的難易度が高く、抽象的なプロジェクトを推進し、成功させるには、少しずつでも前進しながら、結果を見て改善することの繰り返しが大切だと語った。