本誌編集室長・安田典人が審査員のひとりを務める「日本文具大賞」のグランプリが発表された。グランプリ製品とともに機能・デザイン・サステナブル部門に選出された15製品を紹介する。
グランプリ
製品を購入することで障がい者支援にもつながる
日本理化学工業『キットパス バイ アーティスト（エクル）』各715円
ガラスなどに発色良く描け、濡れた布で消すことのできる絵具。藤沢育成会アートスペースのアーティストの作品をパッケージに採用している。
弊社社員の約7割に知的障がいがあります。物作りはすべて彼らの手によるものです。何より描くことの楽しさを取り戻してほしいという想いを込めました。
サステナブル部門優秀賞
2023年度に誕生した新部門。文具として優れていることだけでなく、持続可能な物作りなど取り組みも審査の対象に。
全くゴミを出さない〝水彩〟色鉛筆
北星鉛筆『大人の水彩色鉛筆スターターキット ゼロダストペンシル』8800円
13色のホルダー式水彩色鉛筆と水筆などをセット。削らず好きな長さに芯を出し入れでき、使い方次第で固形絵の具やパステルとしても使える。
山荷葉の花をヒントに開発した紙ファイル
イムラ『紙エール®／紙ファイル』
未定（受注生産のため）
透明加工が施された環境負荷の少ない紙ファイル。透明な部分は、イムラの独自技術によるもの。自由にデザインできる点も大きな魅力。
軸にまで再生素材を使った最新〝銀筆〟
サンスター文具『Re：メタシル』990円
紙との摩擦で生じる黒鉛と金属の粒子を活用した『メタシル』の新作。噴石、牡蠣など国内で排出された地産廃材を軸素材として利活用している。
プラスチック使用量を40％削減した〝肉抜き〟仕様
プラス
上『ノリノ 紙ケース入りテープのり』
下『ホワイパー 紙ケース入り修正テープ』
ともに275円
紙で包むことで、パッケージ表現の幅を広げるとともにプラスチック使用量を削減。学生をターゲットにエコを感じさせないデザインを目指した。
