元日の大地震から復興途上にあった石川県の能登地方が記録的な豪雨により、またも甚大な被害に見舞われた。河川の氾濫や土砂崩れが起き、多くの犠牲者を出した。その自然の理不尽さはこの国が「地震大国」だけでなく「自然災害大国」でもあることを強く印象付けた。
気象庁や気象学の専門家によると、日本海から東北沖にかけて停滞した秋雨前線が南方から湿った風が流れ込むなどして活発化。台風14号が東進して前線をさらに刺激した。9月21日午前には線状降水帯も発生して激しい雨が降り、輪島市では1時間に121.0ミリという同市で観測史上最大の豪雨を記録した。気象庁は同日、石川県に大雨特別警報を出した。