サッカーには大きく分けて、4つのポジションがあります。ゴールキーパー(GK)、ディフェンダー(DF)、ミッドフィルダー(MF)、フォワード(FW)という名称はサッカー初心者の方でも一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。
しかし、その4種類のポジションの中でも、役割や配置によってそれぞれの呼称があります。そこで今回はサッカーのポジションごとの役割を分かりやすく紹介していきましょう。
サッカーのポジションの名称とチームでの役割を解説
早速、サッカーのポジションの名称や、チームで求められる役割について学んでいきましょう。
なお、チームで求められる役割は、戦術によっても変わってくるので、ここではポジション別に、一般的なものを紹介していきます。
唯一手が使えるGK(ゴールキーパー)
GKは、1チーム11人のプレイヤーに内、1人のみと定められているポジション。サッカーにおいて、唯一手を使えるポジションでもあり、自陣ゴール前、チームの一番後ろに位置します。そのため、味方に支持を出す役割も担うことが一般的です。
1番の役割は、相手に点を入れさせないことですが、近年は、GKもパス交換に参加することも多くなっています。
守備的役割を持つDF(ディフェンダー)
DFは、フィールドプレイヤーの中では一番後ろ、GKの前に位置するポジション。位置によって呼称が変わるので、それぞれ見ていきましょう。
中央でゴール前を死守するCB(センターバック)はスウィーパー・リベロともいう?
DFの中でも、中央に位置するポジションはCBと呼ばれます。得点の多くは中央から生まれるため、CBは守備の要ともいえる重要なポジションです。
また、基本的には守備の選手としてCBの位置にいながら、自由にフィールド内を動き、攻撃にも参加する選手を「リベロ」と呼んでいましたが、これは攻撃の選手と守備の選手の役割がはっきりと分かれていた時代に多く採用されていたもので、近年はあまり見かけなくなっています。
一方、CBの中でも最後尾に位置し、明確に相手選手をマークするのではなく、ゴール前のスペースをカバーする役割を担う選手を、スウィーパーと呼びます。
近年は攻撃の肝ともなる重要ポジションのSB(サイドバック)
SBは、DFの中でも、両サイドに位置するポジション。右サイドの選手がRSB、左サイドの選手がLSBとも略されます。
基本的な役割は、相手のサイド攻撃を食い止めることですが、攻撃時には相手陣地のサイドを駆け上がり、クロスを上げるといった仕事も求められます。
また、近年はSBの選手が攻撃時に中央に位置する戦術も増えており、年々重要度を増しているポジションともいえます。
攻守両方の役割をこなすMF(ミッドフィルダー)
続いて、フィールドの中央に位置するMFの名称について。MFは、攻守に活躍が求められるポジションで、守備的MF、攻撃的MFと大きく2つに分けられることもあります。
チームの中央で仕事をするCF(センターハーフ)。守備的MFはボランチ、アンカーと呼ばれる
MFで、より中央に位置するポジションはCFと呼ばれます。中でも守備的な役割を担う選手がボランチです。ポルトガル語で「ハンドル」や「舵取り」といった意味のあるボランチは、守備的なポジションからチームのバランスを取る役割があります。
一方、MFの3人が逆三角形の形を作る場合、後方に位置し、守備の役割がより大きなポジションを、アンカーと呼びます。
サイドから攻守に尽力するSH(サイドハーフ)
MFの中で、両サイドに位置し、攻守に上下運動を繰り返すポジションがSHです。SBの選手と連動し、攻撃に厚みを持たせるのが主な役割です。
中央で攻撃的な役割を担うことが多いインサイドハーフ
3人が逆三角形の形を作る場合、前方に位置する2人の選手をインサイドハーフと呼びます。守備のシーンではアンカーの両脇をサポートしながら、攻撃時にはFWのサポートも行う、攻守に活躍が求められるポジションです。
センターフォワードの脇でゴールを狙うシャドー
MFの中でもFWに近い位置で、影からゴール前のスペースに忍び込むような動きをするシャドー。後述するトップ下に近い役割を持ち、近年は1人のFWの脇に2人のシャドーを配置するフォーメーションが多くあります。
FWの選手をサポートしながら、ラストパスの供給や、自分でゴールを獲る動きが求められます。
走る能力が求められるウイングバック
MFとDFの両方の要素を持つウイングバックは、SBよりも少し前に位置します。主に、3バックのフォーメーションで、3人のCBを挟むように、両サイドに位置します。
守備のときにはCBと1つの守備ラインを形成してゴールを守り、攻撃時にはMFを飛び越えてFWの脇までサポートが求められる、走力が求められるポジションです。
フォワードをサポートしながらゲームを支配するトップ下
トップ下は、FWに近い役割を持つMFのポジション。相手のゴール前でドリブルやパスを出し、得点に繋がるプレーが求められます。
試合を決定づける点を狙うFW(フォワード)
最後に、点を取ることが最も重要な仕事とされているFWについてです。
中央での決定的な仕事が求められるCF(センターフォワード)
CFは、FWの中でも中央でプレーする選手。味方からパスを受け、ゴールを狙う動きをするのはもちろん、前線で起点となり、味方のチャンスを生み出すポストプレーも仕事になります。
基本的に、試合を決定づける仕事をこなすことが求められるポジションです。
相手の隙を狙って攻め入るウイング
FWのうち、サイドに位置する選手をウイングと呼びます。基本的に、3トップのフォーメーションで、CFの両サイドに位置します。
ドリブルで仕掛け、CFや攻撃的MFにクロスボールを供給したり、中央に切れ込んでそのままシュートをするなど、得点に直結するプレーが求められます。
虎視眈々とゴールを狙うセカンドトップ
MFのトップ下やシャドーに近いポジションですが、より攻撃的で、CFよりも少し下がった位置でプレーする選手を、セカンドトップと呼びます。
CFのサポートをしながら、スペースに飛び出してゴールを狙ったり、ドリブルやパスでチャンスを演出する役割が求められます。
ポジションの呼び名はフォーメーションによって変わる
紹介してきたように、サッカーのポジションはDF、MF、FWの中でも、フォーメーションによって呼び方が変わります。
また、戦術によっても、各ポジションに求められる役割が異なります。
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文/praia