緑内障の概要
緑内障は、進行性の視神経損傷を特徴とする眼疾患で、視力に不可逆的な障害を引き起こす可能性があります。日本での失明原因の1位は、緑内障といわれています。緑内障は年齢を問わず発生しますが、60歳以上では発症リスクが約6倍に増加します。
眼球内は房水と呼ばれる液体で満たされています。房水は毛様体で産生され、線維柱帯やシュレム管などの流出路を通って排出されていますが、房水の流出が阻害されると眼圧が上昇し、視神経にダメージを与えます。視神経が障害されると、視力は低下します。眼圧は房水の分泌と排出のバランスで決まり、流出路の狭窄や閉塞が眼圧上昇の主要因となります。
しかし、眼圧の上昇は高眼圧症を伴わないケースもあり、正常眼圧緑内障の例もあります。視神経の血流減少や内部の損傷感受性も、緑内障の発症に関わると考えられています。
緑内障の原因
緑内障の発症原因は明確にはわかっていないものの、眼圧が高い状態が続くと発症...