顔面神経麻痺の概要
顔面神経麻痺とは、顔の筋肉を動かす神経(顔面神経)に麻痺が起きる病気です。顔面神経は脳から側頭骨・耳の下を通り、顔面の筋肉にはりめぐる神経で、さまざまな器官や筋肉を支配しています。
顔にある表情筋に信号を送り、目を閉じたり口を動かしたりしていますが、経路の途中に障害が起こると顔面神経麻痺を発症して麻痺した部分の表情筋を動かせなくなります。また、顔面の筋肉を動かして表情を作る以外に唾液や涙の分泌を促す役割も果たしているため、日常生活上でさまざまな困難を引き起こす危険な病気です。
見た目にも影響するため、心理的ストレスがなにより大きい病気です。顔面神経麻痺は、早期治療で治るものが大半ですが、原因によっては難治であり部分的な麻痺が残ることがあります。1年間で人口10万人あたり50人程が発症し、2割以上に後遺症が残るといわれています。
顔面神経麻痺の原因
顔面神経麻痺の主な原因は、以下のようなものが挙げられます。