気胸の概要
肋骨や横隔膜に囲まれた領域を胸腔(きょうくう)と呼び、肺は胸腔のなかにある大きな臓器です。
通常は胸腔内には空気が存在せず、呼吸によって取り込まれた空気は肺のなかで酸素と二酸化炭素のガス交換を行った後に、呼気として体外へ出ていきます。しかし、何らかの原因で肺に穴が開くと肺のなかにあった空気が胸腔内に漏れ出します。この状態が気胸です。
肺に穴が開くと、なかの空気が漏れるため肺が風船のようにしぼみます。また、肺のなかの空気が漏れ出し胸腔内に溜まることで、胸腔内の圧力が高まります。
気胸になると息苦しさを感じる場合があるのは、この圧力により肺が外から圧迫された状態になり、十分に機能しなくなるためです。
気胸が重症化すると、肺だけでなく肺から心臓へつながる大きな血管も圧迫されるため、急激な血圧低下によるショックの危険性があります。
気胸の原因
気胸の原因は肺に穴が開くことですが、そもそもなぜ肺に穴が開くのかという疑問もあります。
...