潰瘍性大腸炎の概要
潰瘍性大腸炎は、大腸の壁の内側を覆う粘膜に持続的・慢性的な炎症が起こり、粘膜の上皮が剥がれて潰瘍が形成される炎症性腸疾患の一種です。多くの患者さんで直腸から始まり、大腸全体に広がることもあります。
症状の程度や範囲は個人差があり、状態の悪いときと良いときを繰り返します。生命を脅かす疾患ではありませんが、日常生活の質に大きな影響を与える可能性があり、放置しておくと癌が発生することもあるため、適切な治療が必要です。
潰瘍性大腸炎の原因
潰瘍性大腸炎の原因ははっきりしていませんが、いくつかの要因が関与していると考えられています。
遺伝的要因
潰瘍性大腸炎は家族内での発症が多いことから、遺伝的要因が強く示唆されています。特定の遺伝子変異が直接遺伝するのではなく、潰瘍性大腸炎になりやすい体質があると考えられます。
免疫系の異常
通常は自分の細胞であ...