海洋での存在が知られるマイクロプラスチックが落葉広葉樹のコナラの葉の表面に多く蓄積していることを、日本女子大学などのグループが確認した。細かい凹凸がある葉の表面で捉えたマイクロプラスチックを壊さず回収する方法を確立し、実証した。森林が自然界の空気清浄機の役割を果たしヒトの吸入リスクを低減している可能性がある。今後、針葉樹や常緑樹などでの存在や、土壌移行など環境循環での影響について研究を続けるという。
大気中のマイクロプラスチックは100マイクロメートル(1マイクロは1000分の1ミリ)未満で、海洋のマイクロプラスチック(5ミリメートル以下)よりも小さく、空気中を漂っている。ポリエチレンやポリプロピレンと呼ばれる物質の総称で、プラスチックでできている衣類を着脱したり、屋外に置いたプラスチック製のものが劣化で細かく砕けたりすることで発生する。さらに、海洋のマイクロプラスチックが波しぶきなどによって巻き上げられ、欠片となって大気中に飛散するなどの経路も考えられている。
こうしたマイクロプラスチックの地上での実態を巡る先行研究では、市街地の街...