マインクラフトをプレイしていて、「Java版や統合版といったバージョンを気にせず、誰でも参加できるワールドを作りたい」と思ったことはありませんか。
通常のマインクラフトではJava版と統合版のクロスプレイはできないため、友達と一緒に遊びたい場合は、お互いが同じバーションのソフトやゲーム機を購入する必要があります。
「Switchやスマートフォンの統合版しか持っていない」という人も、パソコンのJava版の人と一緒に遊べたら便利ですよね。
実は『プラグイン』を使えば、Java版と統合版のプレイヤーが同じワールドで一緒にプレイする方法があるんです。
この記事では、
- Java版と統合版の両方で遊べるサーバーを作りたい
- 統合版しか持っていない人も参加できるようにしたい
という方におすすめのプラグインGeyserMC・Floodgateをご紹介します!
クロスプレイに必要なもの
この項では、Java版と統合版のクロスプレイを行うために必要なものと仕組みを解説します。
プラグイン用のマルチサーバー
今回はプラグインというマインクラフトの拡張機能を使用してJava版と統合版のクロスプレイを実現します。
そのため、プラグインを導入することが可能なJava版のマルチサーバーが必要です。
プラグイン用のマルチサーバーを新しく作る場合は、準備が簡単で24時間起動することができるレンタルサーバーを借りる方法がおすすめです。
この記事では、プラグイン用のマルチサーバーを持っていることを前提にご紹介しておりますので、まだ用意できていない場合は下記の記事を参考に作成してみてください!
ConoHa for GAMEを使用してプラグイン用のマルチサーバーを作成する場合は、プラグインの導入が可能な『Minecraft Paper』のイメージタイプを選択してください。
クロスプレイできるようにするプラグイン
Java版と統合版のクロスプレイには、GeyserMCとFloodgateという2つのプラグインが必要です。
この項では、プラグインの概要と仕組みをご説明していきます。
プラグインとは?
プラグインとは、マインクラフトの既存の要素を元にして作られた拡張機能のことです。
MODではないので通常のマインクラフトにないブロックやMOBを追加することはできませんが、プラグインを導入したサーバーはJava版でも統合版でも遊ぶことが可能です。
プラグインで遊ぶにはプラグインを導入できるマルチプレイ用サーバーが必要で、ソロプレイ用のワールドには導入できないのでご注意ください。
GeyserMCとは?
GeyserMCとは、Java版のサーバーに統合版でも入れるようになるプラグインです。
なぜ通常できないはずのクロスプレイがプラグインで出来るのか、GeyserMCの仕組みについて疑問に思われた方もいるかもしれません。
GeyserMCは統合版とJava版の間をつなぐ役割を担っており、本当は統合版のところをマインクラフトにはJava版でログインしていると認識させているので、統合版のプレイヤーも参加できるというわけなんです。
Floodgateとは?
Floodgateとは、Java版のアカウントを持っていない人でもサーバーに入れるようになるプラグインです。
GeyserMC単体だとJava版のアカウントがないとサーバーに参加できません。
これでは統合版しか持っていない人がサーバーで遊ぶことができないので、Floodgateを追加で導入する必要があります。
サーバーにプラグインを導入する方法
この項ではプラグイン用のマルチサーバーにプラグインを導入する方法を解説します。
「Java版と統合版のクロスプレイを実現させたい!」という方は、ぜひ参考にしてみてください。
1. プラグインをダウンロードする
まずはサーバーに導入したいプラグインをダウンロードしましょう。
今回の場合はGeyserMCとFloodgateという2つのプラグインをダウンロードします。
GeyserMCのダウンロード場所
下記の公式サイトから、『Spigot/Paper』のファイルをダウンロードしましょう。
Paperサーバーの他にも、下記の種類のサーバーにGeyserMCを導入できます。
- BungeeCord
- Fabric
- NeoForge
- Spigot
- Velocity
- ViaProxy
Floodgateのダウンロード場所
下記の公式サイトから、『Spigot/Paper』のファイルをダウンロードしましょう。
2. フォルダにプラグインのファイルを入れる
プラグインを導入できるマルチサーバーの『plugins』フォルダに、ダウンロードしたのファイルを移動させましょう。
※ ConoHa for GAMEを使用している場合は/opt/minecraft_server/plugins/のフォルダ内に設置すればOKです。
GeyserMC・FloodGateを更に活用できる情報
便利機能・コマンド・追加でおすすめのプラグインなど、「GeyserMC・Floodgateのことをもっと知りたい!」という方のための情報をまとめています。
Floodgateの便利機能 Global Linkingとは?
この記事では、これまでGeyserMCとFloodgateの2プラグインを使用して
- Java版しか持っていない人
- 統合版しか持っていない人
の両方がアクセスできるようにする方法をご紹介してきましたが、「家ではパソコンのJava版、外出先ではスマホの統合版から同じデータでマインクラフトを遊びたい」という時もありますよね。
そんなときは、FloodgateのGlobal Linkingという機能を使うのがおすすめです!
この機能を使用すると、プレイヤーの位置・インベントリの中身などの情報をJava版と統合版で共有できるので、パソコンでもスマホでも同じデータで遊ぶことができます。
Global Linkingを使う方法
Global Linkingを使うためには、公式サイトでアカウントを登録する必要があります。
この項では、Global Linkingの初回登録の手順をご紹介していきます。
1. Global Linkingの公式サイトを開く
上記のボタンから公式サイトを開いて、トップ画面にある『Get started』のボタンを押します。
2. Online linkingを選択
『Online linking』と『Server linking』の選択画面になるので、『Online linking』を選択しましょう。
『Online linking』はWebサイト上でJava版と統合版のアカウントにログインし、接続する方法です。
『Server linking』はJava版と統合版の両方で、アカウント接続専用のマインクラフトサーバーにアクセスし、コマンドを入力することで接続する方法です。
この記事では、マインクラフトを立ち上げる必要がある『Server linking』に比べ、Microsoftのアカウント情報を覚えていればWebサイト上で完結して簡単な『Online linking』を使用した方法をご紹介します。
3. Login to Bedrockを選択
まずは統合版のアカウントを指定する必要があります。
『Login to Bedrock』を押して、Microsoftアカウントにログインしましょう。
4. Login to Javaを選択
3のMicrosoftアカウントへのログインが完了すると、Xbox id(xuid)とゲーマータグが表示されます。
次は『Login to Java』のボタンを押して、Java版とも紐づけましょう。
5. Global linkingの設定完了
下記の画像のような画面になったらGlobal Linkingの設定は完了です!
『Home screen』を押して公式サイトのトップページに戻りましょう。
初回登録が完了したので、今後はGeyserMC・Floodgateの2つのプラグインを導入しているサーバーであれば、どこでも接続するだけでパソコンとスマホのデータを共有して遊ぶことができますよ。
GeyserMC・Floodgateで追加されるコマンド
GeyserMC・Floodgateプラグインを導入した際に追加されるコマンドをご紹介します。
GeyserMCのコマンド
/geyser help
ゲーム内でGeyserMCのコマンド一覧を表示できます。
/geyser advancements
統合版にない機能を補うコマンドです。Java版の実績メニューを表示できます。
/geyser dump
バグ報告用のコマンドです。デバッグ情報を出力できます。
/geyser list
GeyserMCを使ってサーバーに接続している統合版のプレイヤーの一覧を表示できます。
/geyser offhand
統合版にない機能を補うコマンドです。オフハンドにアイテムを持つことができます。
/geyser reload
GeyserMCを再起動できます。使うと全てのプレイヤーをサーバーから追い出してしまうので注意。
/geyser settings
ワールドの設定に使うコマンドです。GeyserMCの設定メニューを表示できます。
/geyser statistics
統合版にない機能を補うコマンドです。Java版の統計メニューを表示できます。
/geyser version
GeyserMCのバージョンを表示し、新しいアップデートがあるかどうか調べられます。
/geyser tooltips
統合版にない機能を補うコマンドです。Java版のデバッグ画面を表示できます。
Floodgateのコマンド
/fwhitelist add ユーザー名
Floodgateを使っている統合版プレイヤーをホワイトリストに追加できます。
ユーザー名の部分はUUIDでも問題ありません。
/fwhitelist remove ユーザー名
Floodgateを使っている統合版プレイヤーをホワイトリストから削除できます。
ユーザー名の部分はUUIDでも問題ありません。
/linkaccount
Java版と統合版を両方持っている人向けのコマンドです。
Java版と統合版のアカウントを紐づけることができます。
プレイヤーの位置・インベントリの中身といったサーバーでのプレイ状況をJava版と統合版で共有したい時におすすめです。
Global Linkingで設定したアカウント接続よりも、このコマンドで設定したアカウント接続が優先されます。
/unlinkaccount
先述の /linkaccount コマンドで設定したアカウント接続を解除できます。
併用がおすすめなプラグイン
GeyserMC・Floodgateをもっと便利にするために、併用すると良いプラグインを2つ紹介します。
GeyserUpdater
GeyserMCの更新があった際に自動でアップデートしてくれるプラグインです。
有志の方が作成したもので、GeyserMC公式とは関係のないプラグインなのでご注意ください。
ViaVersion
新しいバージョンのマインクラフトで、古いバージョンのサーバーに参加できるようになるプラグインです。
GeyserMCは1.16.5以降のバージョンしか対応していないので、1.16.5以前のバージョンのワールドで遊びたい場合はこのプラグインがおすすめです。
よくある質問まとめ
この項では、GeyserMC・Floodgateに関するよくある質問と回答をまとめています。
プラグインは無料?
GeyserMC・Floodgateは完全無料のプラグインです。
ソースが公開されている上、MITライセンスを採用しているので条件を守れば改変や再配布も可能です。
レッドストーンや装置の仕様はどうなる?
GeyserMCは統合版でもJava版のサーバーに入れるようになるプラグインなので、Java版の仕様のワールドになります。
レッドストーン回路や装置を作る場合は、Java版用のものを作るようにしましょう。
統合版ならなんでもOK?
GeyserMCは下記のプラットフォーム(ゲーム機)の統合版に対応しています。
記載されていないWiiU・3DSなどのゲーム機では遊ぶことができないのでご注意ください。
- Windows10 / 11
- iOS / Androidのスマートフォン
- Xbox One
- Nintendo Switch
- Playstation4
MODは使える?
GeyserMC・FloodgateはFabric・NeoForgeといったMOD用のサーバーにも導入できますが、バニラの(MODを導入していない)プレイヤーが参加できる状態でなければ統合版とクロスプレイすることはできません。
統合版から接続できなくなった
統合版のアップデートが来たことが原因で、Java版からはサーバーに接続できるのに、統合版からは接続できなくなってしまうことがあります。
その場合は統合版のバージョンアップにプラグイン(GeyserMC)が対応するまで待ちましょう。