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今春はPC買い替え時!続々とリリースされる「AI PC」は普通のPCと何が違う?

アットダイム 10 月 前
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第1特集でこれからの時代、AIを仕事に活用するしか手がないことは理解できたはず。そんな中、AIプロセッサー「NPU」を搭載し、幅広いビジネスシーンをアシストしてくれる〝AI PC〟が登場し始めた。今春買い替えるべき最新PCを一気に紹介する。

AI時代の最新PC

プロセッサーの新顔「NPU」を搭載したAI PCとは?

 生成AIの盛り上がりを背景に、2024年のPCマーケットで最も話題を集めているのが、CPUに、人間の脳の構造を真似たAIエンジン「NPU」(ニューラルネットワーク・プロセッシング・ユニット)を搭載したAI PCだ。NPUを採用することにより、従来はクラウドをプラットフォームとして実行された機械学習(ディープラーニング)による画像認識や自然言語処理などを、手元のPCで行うことが可能に。最新のNPUは生成AIの処理にも対応している。

「PCは今までCPUですべての処理を行なっていましたが、その負荷は大きく、身近なところでいうと、Zoomのビデオ会議中に、CPUの温度が一気に上昇し、ファンが激しく回ることがあるのは、背景ぼかしやノイズキャンセリングにAIを使っているからです。その部分を、AI処理専用のNPUに任せると、CPUの処理能力をほかに振り分けられます。AIは膨大な計算を並列処理できるため、PCのタスク処理が高速化され、画像処理や画像生成も倍ぐらい速く処理できるわけです。同時に消費電力の軽減にもなります」(平澤さん)

 また、NPUがあれば、生成AIを利用する際にデータをクラウドに上げる必要がないので、セキュリティーに不安のある法人や個人も安心して利用ができるという。

 NPUを搭載したCPUは3社から発表されている。2013年12月に発表された「インテル Core Ultra プロセッサー」は、インテル初のNPU搭載CPUで、2024年1月から、各社が実装されたノートPCの販売をスタート。先行しているクアルコムとAMDは、それぞれ次世代製品としてクアルコム「Snapdragon X Elite」とAMD「Ryzen 8040」のローンチを、2024年内に予定している。主力メーカーがしのぎを削るだけに、AI PCのトレンド化は確実だ。

【続々と搭載が発表されている主なNPU】

インテル「Core Ultra」プロセッサー

インテル「Core Ultra」プロセッサーノートPC 向けに作られたNPU搭載のプロセッサー。AIの効率性が最大70%高速化され、バッテリー持続時間も長い。バリエーションが多く、GPUに「インテル Arc」を搭載したゲームに最適化したタイプもある。

AMD「Ryzen 8040」

AMD「Ryzen 8040」前型「Ryzen 7040」のAI性能をさらに強化させたモバイルプロセッサー。「Zen 4」CPUと「RDNA 3」GPUを搭載したAPUで、AIのインファレンス性能は約40%、AI処理が最大1.6倍にブラッシュアップされた。

PC選びで重視すべきほかのポイントは?

 PC選びで最初にチェックするのはスペックと価格だ。しかし、眼鏡にかなったモデルが多数あり、ふるいにかけなければいけない時、編集部がおすすめする3タイプのPCを教えよう。最初のリコメンドがノートPCとタブレットPCがニコイチになった「2in1モデル」だ。形態を変えることで仕事とエンタメの両面をカバーし、標準スペック、タッチパネル・タッチペン付きで、ノートPCと変わらない価格で買えるのもポイントだ。続いて、ノートPC同士で2者択一を迫られた時は接続端子で選ぶ。使い勝手のよさでは「Thunderbolt 4」搭載モデルがベスト。データの最大転送速度が40Gbpsと高速で、コンパクトなUSB PD充電器が使えるので、スマホ充電と共有ができる。最後に、デスクトップPC探しで迷ったら手のひらサイズのミニPCが狙い目だ。ディスプレイは別途に必要だが、設置面積が小さいため置き場所に困らず、超小型タイプならば持ち歩きもできる。ノートPCと変わらない価格帯で手に入るので、おサイフにもやさしい。

Thunderbolt 4搭載PC

Thunderbolt 4搭載PC高速転送で仕事効率を高めストレスを軽減
「Thunderbolt 4」の最大転送速度は40Gbpsと超高速。USB 4との互換性もあり、USB PD充電器など多様な機種と接続ができる。

ミニ PC

ミニ PCノートPC感覚で置ける超小型デスクトップ
モニターの背面に取り付けられる超小型タイプも人気。スタンダード型より低価格で、基本性能やインターフェイスは充実する。

2in1 PC

2in1 PC趣味と仕事で使える汎用性の高さも魅力
ノートPCで使いながら、タッチ操作やタッチペン筆記に対応。1台で様々なシーンをカバーする。置き方を変えられる機種も便利。

CESで続々とAIプロセッサー搭載モデルを発表!今春はPC買い替え時だ!

平澤寿康さんPCライター  平澤寿康さん
ネットメディアや雑誌などを中心に執筆。テクニカルな記事から、一般目線のレビュー記事まで、わかりやすく解説する。

買い替えなら常に仕事を補佐するAI PCがベスト

 生成AIの存在感が増した2024年。PC市場のトレンドになっているのが、CPUに、トレンドとなるAIエンジン「NPU」を搭載したAIノートPCだ。

「AI PCでなければ生成AIを使えないわけではありません。標準的なビジネスマシンとして使うのであれば、CPUはインテル Core i5もしくはAMD「Ryzen 5」以上、メモリは16 GB以上、ストレージはSSD256GB以上あれば、ストレスを感じることなく、様々なタスクに対応できます。ただ、マイクロソフトの『Copilot in Windows』や、すでに法人向けがリリースされ、もうすぐ個人でも使えるようになるという、『Copilot for Microsoft 365』をビジネスに導入予定であれば、今から先を見越して、AIエンジン搭載PCを買っておくのもいいと思います。OfficeやEdgeが見えないところでGPUを使っているように、今後様々なアプリがNPUを使うようになるので、今からNPU搭載のPCを選んでおいて損はありません」(PCライター・平澤寿康さん)

 市場にはすでに、NPU搭載の「インテル Core Ultra プロセッサー」を採用したノートPCが、HP、デル、レノボなど、PCの主要メーカーから登場。ファーストデリバリーであることから、現状相場はやや高めだが、NPU非搭載のCore iシリーズと比較した場合、生成AIの処理パフォーマンスは1.7倍高速で、Zoomのビデオ通話中の消費電力は38%も削減されるという。タイパを重視するなら、AI PCを手に入れたほうが先々の満足度は高いはずだ。

 次ページからは、リリースされたばかりの、各社最新AI PCを紹介していこう。

AI時代に知っておくべき【PC基礎用語】

CPU

PCの頭脳に当たり、汎用的な処理をする装置。ソフトウェアから来る指示の処理やメモリの制御を行なう。性能が高いほど高速な処理ができる。

GPU

画像や動画の処理を担うプロセッサー。並列処理能力に長け、一度に複数の処理をこなせる。ゲーミングPCには高性能なGPUが採用される。

NPU

AI処理に特化したプロセッサー。WindowsはインテルとAMDがリード。アップルシリコンではM1~M3チップにNPUが採用される。

エッジAI

端末搭載のシステムだけでAI処理を行なうこと。インターネットに接続されていない状況でも、リアルタイムでAIを活用できる。

Copilot

オープンAIのGPT-4をベースに作られたマイクロソフトの大規模言語モデル。生成AI機能を活用し多種多様なアシストを行なえる。

AI時代のPC選び3か条

●CPUにNPUが搭載された機種を選ぶ。

●機械学習利用ならゲーミングも選択肢に。

●画像AI生成ならメモリーとストレージを増量。

取材・文/編集部

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