金沢・加賀の工芸品として名高く、美術品や天守閣など歴史的建造物にも用いられてきた金箔と、沖縄・琉球王朝から戦禍を経て伝わる涼しげな芭蕉布(ばしょうふ)――。これらの伝統工芸について、卓越した職人の手作業で行われる工程を最先端の科学で説明する研究成果が明らかになった。職人の高齢化が進むなか、貴重な伝統工芸の次世代への継承に、科学が役立てる可能性を示している。
金箔の薄さはアルミホイルの100分の1
金箔は金沢が誇る工芸で、豊臣秀吉の時代から作られてきたとされる。金を様々な液に浸した紙の上で叩いて延ばし、アルミホイルの100分の1の薄さにまで加工する。美術品の屏風に使われたり、建物の内装に使われたり、と豪華絢爛な文化を象徴する名品だ。
この薄さについて、金沢大学の北川和夫名誉教授が「金箔を電子顕微鏡で見ると、金の結晶が同じ方向で並んでいる。この特殊な構造が金を箔にしている」と過去に発表していたが、なぜ薄くできて、光沢を失わずに輝くのか、詳しいメカニズムは分かっていな...





