OpenAIが提供するChatGPTで、2025年12月からAdobeアプリの機能の提供が開始されています。Photoshop、Acrobat、Adobe Expressとの連携により、ダイレクトにChatGPTのチャットから高度なクリエイティブの編集を実行することが可能です。【目次】ChatGPTでのAdobeアプリの利用方法ChatGPTでAdobeアプリを使用するには、ChatGPTの「設定」メニューの「アプリ」欄にある「アプリの詳細を見る」から希望のアプリに接続します。接続できたら、プロンプトを入力するChatGPTのメイン画面に移動し、作業の指示を出せばOKです。有効になっているアプリは、プロンプトバーにある+アイコンから確認できます。
現時点で対応しているAdobeアプリは、Photoshop、Acrobat、Adobe Expressの3種です。チャット上でダイレクトにAdobeアプリの人気の機能を呼び出し、対話形式で編集・調整しながらクリエイティブ制作を進めていくことができます。
ChatGPT上で操作できる機能は一部に限定ChatGPT向けのAdobeアプリは、無料で利用できる仕組みです。Adobe Creative Cloudの契約をしていなくても使えるため、ライトユーザーには特に恩恵が大きいでしょう。また、自分でアプリの機能を使いこなせなくても、対話形式での指示で気軽に編集作業ができるメリットもあります。ただし、対応しているAdobeアプリの全ての機能を利用できるわけではなく、使える機能は限定的なものです。たとえばPhotoshopとの連携では、現時点では背景のぼかしや削除、エフェクトの適用、色彩の変更、被写体を際立たせる処理、背景や画像の特定の部分への効果・調整の適用などを実行できます。調整を適用した後にスライダーを表示させて任意で微調整するような処理も可能です。Adobe x ChatGPT | Adobe(YouTubeより)ChatGPT向けAdobeアプリでできること【Adobe Photoshop】特定のオブジェクトの編集、明るさ/コントラスト/露出などの調整、ノイズを加えたり発光させたりといったクリエイティブな効果を、全て元の画像の品質を保ちながら適用【Adobe Acrobat】
チャット内でPDFを直接編集したり、テキストや表を抽出したり、複数のファイルを統合したり、ファイルを圧縮してPDFに変換したりといった必要不可欠な作業を、フォーマットと品質を保ちながら実行【Adobe Express】
Adobe Expressのテンプレートから最適なデザインを見つけることができ、テキストや画像を差し替えたり、デザインをアニメーション化させたり、編集を繰り返し行うなどの作業をしながらコンテンツを作成プロンプトで作業を進めるためのヒントたとえば画像の背景を削除する場合、ChatGPT上ではPhotoshopに接続した状態でなくても、ChatGPTの標準機能で処理を実行することはできます。とはいえ、実際に試してみたところ、Photoshop経由で実行する場合とそうでない場合にはクオリティに大きな差が出ました。Photoshopを利用した場合には、より高品質な処理を実現することができます。
元画像(左)の背景を削除。Photoshopに接続せずに処理した場合(中)とPhotoshopに接続して処理した場合(右)の違いの例会話型のインターフェイスで作業を進めるためにはプロンプトの工夫が必要ですが、Adobeのブログでは、プロンプトのヒントとコツも紹介されています。「具体的、明示的、明確かつ説明的な記述」「結果に望ましくないものが含まれている場合には “してはいけないこと” を説明」「希望の結果を得るために詳細を追加」などがポイントのようです。また、1度に全ての要望を伝えるのではなく、個別のプロンプトで1つずつ課題を解決していく方法も推奨されています。* * * * * * * * * *ChatGPTとAdobeアプリの連携は、AIを利用するワークフローでのクリエイティブの質を高める効果と、専門的な知識やスキルを持たないユーザー層に向けてもクリエイティブの裾野を広げる効果があります。Adobeアプリそのものを操作する場合と比べて使える機能は限られますが、ChatGPTからAdobeのアプリへとシームレスに移行し、そのまま元の作業を継続することも可能です。アドビ株式会社URL:https://www.adobe.com/jp/
2025/12/26











