乗り物酔いを経験したことがない方はほとんどいないでしょう。特に子どもの頃は、バスの遠足や家族旅行のドライブ中などに気分が悪くなり、楽しいはずの思い出が台無しになった記憶をお持ちの方も多いのではないでしょうか。乗り物酔いは医学的には動揺病(どうようびょう)または加速度病と呼ばれ、乗り物の揺れや加速によって引き起こされる症状です。
乗り物酔いの主な症状は吐き気と嘔吐です。関連症状には、眠気、胃腸の不快感、唾液分泌の増加、身体の温かさの感覚、めまい、顔面蒼白と発汗(いわゆる冷汗)などがあります。乗り物酔いの発症は通常徐々に進行し、その時間は刺激の強さと個人の感受性によって決まります。症状のパターンはさまざまですが、通常は胃の不快感、温かさの感覚、あくび、発汗、めまいといった初期症状から、吐き気、そして最終的には嘔吐へと進行します。
「三半規管が弱いから」だけが原因ではありません。耳・目・筋肉などが感じ取る情報が食い違って脳が...