GMOインターネットグループ株式会社が、「GMO DESIGN AWARD 2025」の最終審査の結果を公開しました。本アワードは、若手クリエイターを対象としたAIデザインコンテストです。最優秀賞には、アニメ作品「誰にも祝われない夜に」が選ばれています。【目次】AI時代の多様なクリエイティブを顕彰「GMO DESIGN AWARD 2025」では、2025年6月23日（月）から10月24日（金）までの期間に作品募集が実施されました。AIを使ったプロダクトのアイデアを募る部門と、AIを使ったデジタルの映像・ビジュアル作品を募る部門が用意されており、募集期間中には100点を超える数の応募がありました。厳正な審査を経て、最優秀賞や優秀賞を受賞した作品が発表されています。
12月9日（火）に実施された表彰式の様子さらに今回は「ビジュアルクリエイティブ賞」「ビジュアルランゲージ賞」「コンテクストデザイン賞」「マーケティングイノベーション賞」「UX&プロダクトイノベーション賞」といった審査員特別賞も用意されました。クオリティの高さが評価された最優秀賞の作品最優秀賞に選ばれたのは、平田茉莉花さんによるアニメーション作品「誰にも祝われない夜に」です。「映像・ビジュアル表現部門」に応募された作品で、審査員特別賞の「ビジュアルクリエイティブ賞」も同時受賞しています。
12月9日（火）に実施された表彰式の様子本作は生成AIを用いて制作されているアニメです。子猫にミルクをあげたいアオと孤独に誕生日を迎えたナナが、灯りの消えた戦火の街で偶然に出会う一夜のストーリーが描かれています。
最優秀賞「誰にも祝われない夜に」受賞者：平田茉莉花さんゲスト審査員からは「生成AIベースで作られていると思いますが、見ている限り、既存のCG作品と区別がつかないレベルです。」（枌谷力氏／株式会社ベイジ代表）や「ストーリーやアートワークといった骨子がきちんとしている上に、動画・音響の品質が高く観ていて飽きが来ない。」（広野萌氏／株式会社フォルテ代表取締役・一般社団法人デザインシップ 代表理事）とコメントが寄せられるなど、クオリティの高さが評価されました。作品本編は「GMO DESIGN AWARD 2025」の特設サイトにて視聴できます。そのほかの各賞に選ばれた作品「プロダクトアイデア部門」の優秀賞は、思い出に物理的な保存手段を付与するデジタルステッカーの「思い出召喚ステッカー yomiyomi」と、AIによる影絵表現を家庭内で体験できる「かげえものがたり」の計2作品が受賞しました。「かげえものがたり」は、審査員特別賞の「ビジュアルランゲージ賞」にも同時に選ばれています。
プロダクトアイデア部門 優秀賞「思い出召喚ステッカー yomiyomi」
受賞者：yomiyomi（仲村怜夏さん／松尾周汰さん／附柴元亮さん／東原萌々子さん）
プロダクトアイデア部門 学生カテゴリー 優秀賞「かげえものがたり」
受賞者：上坂舞愛沙さん「映像・ビジュアル表現部門」では、AIと人の関係性を再考する「調べ物」と、AIへの依存と感情の乖離をテーマに描いた「たまごやき」の計2作品が優秀賞に選ばれました。
映像・ビジュアル表現部門 優秀賞「調べ物」
受賞者：合体ロボ（佐藤一葉さん／林龍ノ介さん／川村奏太さん）
映像・ビジュアル表現部門 学生カテゴリー 優秀賞「たまごやき」
受賞者：松田華凌さんそのほかの審査員特別賞では、Codeknit（奥村将也さん／加納源基さん／三浦夢叶さん／山田莉緒さん）が手掛けたフォーム作成ツール「フォームインワン」が「UX&プロダクトイノベーション賞」を受賞しています。また、寺山隼矢さんの「AI菩薩」は禅語と生成AIを組み合わせた対話型プラットフォームで、「コンテクストデザイン賞」と「マーケティングイノベーション賞」をダブル受賞しています。＊ ＊ ＊ ＊ ＊ ＊ ＊ ＊ ＊ ＊一般的にデザインコンテストでは生成AIの使用が禁じられていることが多いのですが、本アワードは反対に「何らかの形でAI（画像生成、文章生成、データ分析、企画補助など）を活用していること」が応募条件という珍しい企画です。AIによる多角的なデザイン・クリエイティブの可能性を掘り下げる注目のコンテストと言えるでしょう。GMOインターネットグループ株式会社
URL：https://group.gmo/
2025/12/16
